プロミッシング・ヤング・ウーマンは復讐ストーリーの実話?傍観者も罪!アマプラのオススメ映画
何気に観た映画「プロミッシング・ヤング・ウーマン」が結構よかった~心に刺さるものがありました。現代のあるある劇、この映画は是非いろんな人に見て欲しい!そう素直に思えた映画です。
人生をかけた復讐劇かと思いきや、なんかいろいろ考えらせられる映画です。
医大生や大学生による女子学生へのレイプ事件・・・
日本でも毎年ニュースになっています
加害者にも将来があるのだからと言う人が必ずいますが、被害者にも有望な将来があったはず・・・
Promising Young Woman – プロミッシング・ヤング・ウーマン
(評価:★★★★★)
◆公開年:2020年
◆上映時間:113分(1時間53分)
◆監督:エメラルド・フェネル
◆製作国:アメリカ
◆出演:
●カサンドラ・トーマス(キャシー): キャリー・マリガン
●ライアン・クーパー:ボー・バーナム
●マディソン・マクフィー: アリソン・ブリー
●スタンリー・トーマス:クランシー・ブラウン
●スーザン・トーマス:ジェニファー・クーリッジ
★あらすじ
プロミッシング・ヤング・ウーマンとは、直訳すると明るい将来が約束された若い女性
プロミッシング・ヤング・ウーマン
カサンドラ・トーマス(キャシー)は極めて優秀な女性で、誰もが彼女には輝かしい未来が待っていると確信していた。(将来を期待されていた)
ところが、医学部在籍中、親友のニーナが同級生のアルにレイプされるという事件が発生。ニーナは周囲に被害を訴えたものの、誰からも信じてもらえなかったことに絶望し、自殺してしまった。
この出来事にショックを受けたキャシーは医学部を中退し、それ以来、近所の喫茶店でバリスタとして働いていた。彼女には学生時代の明るさや覇気は最早なく、両親の元で毎日を無為に過ごしているかに見えた。しかし、キャシーの夜の顔は昼のそれとは全く違うものだった。夜になるや、キャシーは復讐の鬼へと変貌し、女性を性欲のはけ口としか思わない男たちに制裁を加えていった。そんなある日、キャシーはかつての同級生(ライアン)と期せずして再会した。これをきっかけに、キャシーは忌まわしき過去を清算する覚悟を決めた。
Wikipediaより引用
★この事件が由来?
●2016年のある事件がタイトルの由来になったのでは?と言われています。
スタンフォード大学の有名なアスリート選手だったBrock Turnerが酩酊状態で意識不明の女性をレイプし、逮捕されたという事件。
この事件を詳しく説明すると・・・
2015年、アメリカの名門であるスタンフォード大学構内にある宿舎で開かれたパーティーに参加していたひとりの女性がいました。
その女性は当時在学中で20歳だったブロック・ターナーという男性に性的暴行を受け、その後は意識がないままゴミ置き場に放置されました。
2016年にその加害者であるブロック・ターナーは逮捕されて裁判を受けます。
しかし、検察は禁錮6年を求刑したものの、アーロン・ペルスキー裁判官が、判決を「州刑務所で6年から郡刑務所での6か月に!そして、3年間の保護観察」
刑期を短縮した理由については加害者を「有望な若者(Promising Young Man)」であることを考慮して量刑を決めたと述べましたと説明し、大問題になりました。
これは全米を揺るがす大きな話題となり、とくに注目されたのが加害者を擁護する存在です。
・裁判官は刑期を短縮した理由については加害者を「有望な若者」であることを考慮して量刑を決めた
・加害者の父は息子は「たった20分の行動」について「高い代償」をすでに支払っていると発言。
加害者が擁護されるのには疑問が生じます・・・被害者にも人生があります!
加害者だけが「有望な若者(Promising Young Man)」と呼ばれるなんておかしい!
そんな社会への怒りを痛烈にタイトルに込めた映画が、『プロミシング・ヤング・ウーマン』です。
★罪なき傍観者
レイプは殺人と同じ
心にどれだけの傷が残るか・・・被害者だけが苦しみ続ける。
他人はそんな事を忘れて前に進みなさいと言うだろうがそう簡単ではないと思う。
そして、この映画でもでてくるが観ているだけの傍観者に罪はないのだろうか?
この映画(プロミッシング・ヤング・ウーマン)では、大親友のニーナのレイプ事件がずっと頭から離れないキャシー、悩み抜いた末の復讐劇が始まり、その対象は実行犯のみならず見て見ぬふりをした「沈黙の傍観者」にも向けられる。
・医大の同級生
・学長
・弁護士
・ニーナの恋人、その彼も又傍観者のひとりであった。
「酔っているのが悪い」「抵抗しないから」「隙があるから」「一人だから」「合意したはず」・・・そんな言い訳で女を見下す男たちをどうしても許せなかったキャシー、そして観て見ぬふりをした罪なき傍観者も許せなかった・・・この映画では衝撃の最終章がいい演出(見せ場)をしています。
もし、誰かが止めることができたら・・・
もし、証人になっていたら・・・
そして、動画まで撮っている人がいるのも事実。
これって映画だけの世界ではなく現実にある世界
このプロミッシング・ヤング・ウーマンが良い評判なのは、現実にリアルにある事件を描いているような気がします。
★もし、自分がキャシーだったら…
この映画は男性と女性では違う感想になりそうですね!
女性側からみると・・・
考えてみて下さい~もし、自分の幼いころからの大親友が同じような事をされたら・・・
(今の大親友が同じような事をされたら・・・)
いつも一緒だったのになぜその時は一緒じゃなかったのだろう?その日、一緒だったら彼女はそんな事をされていなかっただろうし、今も一緒にいて医者になっているはず・・・
何より、ずっと大親友の事を考えて自分の夢とかもうどうでもいい
忘れて前に進めるだろうか???
きっと無理、復讐はできないかもしれないがずっと立ち直ることはできない
そう思える映画です
上手く演出しています。
男性側からの感想は
男性ではないのでわかりませんが、どちらかに分かれると思います。
・何が何だか分からなくなるまで泥酔するほうが悪いと傍観者になるか?参加するか?
・いけないよね。女性がかわいそう~ダメだよ。やめろよ
(だが、注意したりとめることができる人はそういないだろう)
男性の感想はわかりませんが、やはりこの映画を観ると考え方が変わる気がします。その狙いもありこのように製作しているのではないだろうか?
★同じような事件
同じような事件が日本でも毎年ニュースになっています。最近の事件では
▼有名な大学生のレイプ事件・その他の性犯罪事件(1995~2022年)
・慶応義塾大学医学部レイプ事件(1995年)
・スーパーフリー事件(1998年~)
・東京大学・集団強姦事件(2016年)
・千葉大学医学部レイプ事件(2016年)
など有名事件の他にもここ最近のニュースでは~
・大学生による女子学生へのレイプ事件・・・
・女性ジャーナリストレイプ事件
・睡眠薬などのレイプドラッグを使用した性犯罪
・医者による患者に睡眠薬を飲ませ、性的暴行
・部下の女性を食事に誘い、睡眠薬を飲み物に混ぜて性的暴行
など。
ほとんどのレイプ・性犯罪事件には睡眠薬などの薬物がお酒と一緒に使用されています
下の画像は2011年~2020年まで 睡眠薬が使用された性犯罪
(警察庁への相談)
▼罪なき傍観者(見ていて動画を撮っている人達を含む)
・電車の中でタバコを注意した高校生を逆切れで暴行、罪なき傍観者は動画を撮っていた。
性的暴行事件はニュースになっていないだけでほとんどの女性は泣き寝入りしているのではないでしょうか
加害者にも将来があるのだからと言う人が必ずいますが、被害者にも有望な将来があったはず・・・
そして、罪なき傍観者・・・これは考えらせられますね~何かすると怖いし、こっちまで被害にあう可能性だってあります。
世界的にこのような事件が増加しています。
女性や自分より弱い人を見下してこのような事件が多くなってきている感じがします。とても優しい男性もたくさんいるのですが…
★最後に
この映画は2021年に日本で公開されていますが、正直私は観るのが遅かったです・・・アマプラやHulu、ネットフリックスなどもういろんな映画やドラマがあるのでこういう良い映画を見逃してしまっていました。
この映画は派手さやアクションはないですが、すぐに見終わってしまいます。
そして、あぁ~もう一度観てみよう!となり本当によくできている映画だと思います。
映画の内容はちょっと暗くなりそうですが、明るくポップに描いている部分もあり、最後はえっー主人公が・・・?ありえない!と思えますがこの終わり方が見事に何かを伝えているように思えます!
プロミッシング・ヤング・ウーマン
人生はいつ、何が起こるかわかりません・・・
面白いというだけではなく、この映画は「今」を感じます
観た人の心の底に何かを残す良い映画です。